この記事でわかること
- 固定資産税の「評価替え」の仕組みと次回のスケジュール
- 埼玉県の地価が5年連続で上昇している事実
- 地価上昇が固定資産税に与える影響
- 売却タイミングを考える上での2つの視点
固定資産税の「評価替え」とは
固定資産税は、土地・建物の「固定資産税評価額」をもとに算出されます。この評価額は毎年見直されるわけではなく、原則として3年に1度、実際の地価や建物の状況にあわせて見直されます。この見直しを「評価替え」と呼びます。
評価替えが行われる年を「基準年度」、その翌年・翌々年を「据置年度」といい、据置年度は原則として評価額が据え置かれます(地価が大きく下落した場合などの例外はあります)。
次回の評価替えは2027年度
固定資産税評価額の見直しは以下のサイクルで行われています。
| 年度 | 区分 |
|---|---|
| 2021年度(令和3年度) | 基準年度 |
| 2024年度(令和6年度) | 基準年度 |
| 2027年度(令和9年度) | 次回の基準年度 |
つまり、2027年1月1日時点の地価をもとに、次の評価替えが行われることになります。まだ先の話に感じるかもしれませんが、評価額は「今の地価の動き」の影響を受けて決まるため、現時点の市況を把握しておくことには意味があります。
埼玉県の地価は5年連続で上昇中
2026年1月1日時点の地価公示(国土交通省発表)によると、埼玉県の地価は次のように推移しています。
| 用途 | 変動率 | 推移 |
|---|---|---|
| 住宅地 | +2.0% | 5年連続上昇 |
| 商業地 | +3.2% | 5年連続上昇 |
| 工業地 | +3.6% | 13年連続上昇 |
埼玉県の住宅地の地価(平均149,500円/㎡)は、47都道府県中5位の高さとなっています。
特に上昇が目立つエリア
これらのエリアでは、東京への通勤利便性や新幹線アクセスを背景に、住宅需要が底堅く推移しています。
地価上昇が固定資産税に与える影響
固定資産税評価額は、地価公示や周辺の取引事例をもとに算定される「路線価」等を基準に決まります。地価が上昇傾向にあるエリアでは、次回の評価替え(2027年度)で評価額が上がり、結果として固定資産税額も上がる可能性があります。
ただし、以下の点に留意が必要です。
- 評価額が上がっても、住宅用地の特例(小規模住宅用地は課税標準1/6、一般住宅用地は1/3)が適用されていれば、税負担の増加は緩和されます
- 急激な負担増を避けるための「負担調整措置」という仕組みもあります
- 実際の税額がどう変わるかは、個別の地域・物件によって異なり、現時点で確定した情報ではありません
売却タイミングを考える2つの視点
地価上昇と評価替えのタイミングが重なる今、売却を検討している方にとっては2つの見方ができます。
視点①:地価が高いうちに売れば、有利な価格で売却できる可能性
5年連続の地価上昇が続いている今は、これまでより高い価格での売却が期待できる局面です。特に県南エリアや新幹線停車駅周辺は、この傾向が顕著に出ています。
視点②:評価替え後は保有コストが上がる可能性がある
2027年度の評価替えで評価額が上がれば、売らずに保有し続ける場合の固定資産税負担が増える可能性があります。特に相続などで使う予定のない不動産を保有している場合、保有コストの増加は考慮すべき要素です。
どちらも「可能性」であり、断定はできません。 実際の判断は、物件の立地・利用予定・税制の詳細などを踏まえて行う必要があります。まずは現在の売却価格の目安を把握し、判断材料を揃えることが第一歩です。
監修者の視点
固定資産税の評価替えは、多くの方にとって「気づいたら税額が変わっていた」という受け身の出来事になりがちです。しかし今回のように、地価上昇のトレンドと評価替えのタイミングがあらかじめ分かっている局面では、先回りして判断材料を揃えておく価値があります。
特に「そろそろ売却も考えている」という方は、評価替えを待つのではなく、今の地価水準でどの程度の価格が見込めるかを先に確認しておくことをおすすめします。判断を先送りすればするほど、選べる選択肢の幅は狭まっていきます。
よくある質問(FAQ)
Q. 固定資産税の評価替えで税額は必ず上がりますか?
A. 必ず上がるとは限りません。地価が上昇したエリアでは上がる可能性がありますが、住宅用地の特例や負担調整措置により、実際の増加幅は緩和される場合があります。個別の税額については市区町村への確認が確実です。
Q. 2027年度の評価替えはいつから反映されますか?
A. 2027年1月1日時点の地価をもとに評価額が見直され、2027年度(令和9年度)分の固定資産税から反映される見込みです。
Q. 地価が上昇しているのに、なぜ売却を検討する人がいるのですか?
A. 地価上昇局面は「売却価格が上がりやすい」局面でもあります。高く売れる可能性がある今のうちに売却し、資産を現金化するという考え方をする方もいます。判断は個々の事情によります。
Q. 埼玉県内でも地価が上昇していないエリアはありますか?
A. あります。地価の動向はエリアによって差が大きく、県南部や新幹線停車駅周辺は上昇が目立つ一方、郊外・人口減少エリアでは横ばいや下落傾向のところもあります。お住まいのエリアの動向は個別に確認することをおすすめします。
まとめ
固定資産税の次回評価替えは2027年度で、2027年1月1日時点の地価が基準になります。埼玉県の地価は5年連続で上昇しており、特に県南エリアや新幹線停車駅周辺で顕著です。評価替え後は税負担が増える可能性がある一方、地価が高い今は売却価格も期待しやすい局面といえます。
どちらの選択も一長一短があり、断定的な正解はありません。まずは無料査定で今の資産価値を把握し、判断材料を揃えることから始めてみてください。
※本記事は2026年7月時点で公表されている公的データ・報道に基づく情報と考察です。将来の税額や地価の動向を確定的に予測するものではありません。個別の税額・売却判断については、市区町村の税務窓口や不動産会社、税理士への確認をおすすめします。
🖊 この記事の監修者
不動産業界20年以上の実務経験を持つ専門家が監修しています。売買仲介・査定の現場経験にもとづき、埼玉エリアの不動産売却について正確でわかりやすい情報をお届けしています。
記事内の価格帯は一般的な取引事例をもとにした目安です。より詳しい情報は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」や「レインズ・マーケット・インフォメーション」などの公的データもあわせてご確認ください。


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